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2008'10.05 (Sun)

指揮のわざ

東京シティ・フィルハーモニー管弦楽団 主席客員指揮者 矢崎彦太郎氏と音楽学教授 徳丸吉彦氏の対談を見て

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左側:矢崎彦太郎氏詳細はこちら
右側(聞き手):徳丸吉彦氏詳細はこちら

対談内容:展覧会の絵(ムソグルスキー作曲・ラヴェル編曲)からみる指揮のわざ

1、指揮の歴史

指揮が現在の形として分離したのは19C半ばである。それまでは演奏者が指揮も兼ねる形式が多かった。Mozartなども例外ではない。メンデルスゾーンの時代の指揮は、指揮棒ではなく楽譜を丸めていたり、また指揮棒そのものが黒く重かった。唯一例外としては、リュリ(1600年代)が指揮をするときに杖を使用していた。しかし、演奏中にその杖が足に刺さり、その傷が元で死亡した。

2、指揮者は何をしているのか
基本的には拍の指示であるが、交通整理で警官がいると渋滞が起こる事象に似ている。管理しすぎると、ただ音が鳴っているだけのつまらない演奏になる。オーケストラの技量にも寄るが、練習を重ねていくうちに「ここは○○パートが出たがっているな」と感じることがある。そういう時にそれを促したり押さえたりすることも指揮のわざのひとつである。本番に関してはポイントのみ。
フランスのオケは出たがりが多い。

3、日本の音楽の教科書の指揮の図形について
あったほうが便利だと言うだけで、実際には使えない場合がある。なぜなら、三拍子の場合日本では三角形を描くが、西洋音楽では一拍目は垂直に降ろすのが基本である。1拍目を斜めにおろす日本の指揮法は西洋では通用しない。

4、指揮者は演奏中何を考えているか
演奏される直前の小節の拍を数えている、また直前の小節の拍を数えると言うことは、もう一つ前の小節からの準備が要る。拍については2つのことを考えている

5、実際の練習風景より
・突然指揮を辞める・・・団員が「?」と思う
・楽器を指定し、直接的に指導する・・・演奏者は自分のパートしか考えていない場合がある。全体のハーモニーをつかんでいない

<第1曲目グノームの指導>
拍子やテンポが変わる難しい場所。指揮者泣かせ。演奏音と同時ではなく事前に拍子を指示することが大切。
<第2曲目古城の指導>
フランスの作曲家は細かいニュアンスの表記が多く、それを大切に指導する

6、オーケストラの育成について
自分が団を去っても、または死んでもオーケストラを存続させる長いスタンスでの視野が必要である。そのためには演目はもちろん、場合によってはメンバーの入れ替えも検討する。


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